大地震が起きたとき、被害を大きくするのは二次災害としての火災です。
火災は、ガスコンロや石油ストーブなどから発生しますが、最近は電気製品や照明器具などからの出火が増えていることも覚えておいてください。
また、電気が復旧した直後に傷んだ配線部から出火する「通電火災」というものもあります。
地震で出火した時の消火法
地震で出火した場合、火が周囲に燃え移らない初期のうちなら、次のような方法で消火することができます。
ただし、火の勢いが強かったり煙の充満などがある場合は、無理に消火しようとせず、一刻も早く避難してください。
生野菜類を放り込む
フライパンや調理器具などから出火した場合、近くにある生野菜を油が飛び散らないように注意しながら放り込むと、火が消えてきます。
また、大き目のふたを端からスライドしながらかぶせて空気を遮断するのも、効果的です。
水で濡らしたシーツや毛布をかける
出火した部分に水で濡らしたシーツや毛布、バスタオルや衣類などをかけると火が消えてきます。
ぼやのうちならこの方法で効果的に火を消すことができます。
バケツや洗い桶に水を入れてかける
最もオーソドックスな方法ですが、出火している部分やその周囲に水をかけることにより、火が燃え広がるのを防ぐことができます。
お風呂の残り湯などがあれば、家族でバケツリレーをやるのも効果的です。
また、ガーデニング用の散水ホースがつないであれば、それも使用してみてください。
消火器を使用する
水ではなかなか消せない火も消火器なら消すことができます。
普段から火が出そうな場所には消火器を設置しておき、使い方についてもシュミレーションしておきましょう。
①安全ピン(レバー上部のピン)を抜く。
②消火器のホース先を火元に向ける。
③レバーを強く握り、消火剤を火元に向けて放射する。
周囲に助けを求める
場合によっては、大声で周囲に助けを求め、消火を手伝ってもらいましょう。
ただし、地震が発生する時間帯によっては、あちこちで出火する場合があり、消防車の到着が間に合わなかったり、周囲の助けが得られないこともあります。
逃げる
火が天井まで届いてしまった場合や、煙が部屋や廊下に充満してきた場合は、もはや初期消火とは言えず危険な状態です。
ハンカチやタオルなどで口・鼻をしっかり覆い、煙を吸わないよう姿勢を低くして逃げましょう。
電気が復旧したときに、壊れた電気器具やコンセント、むき出しになった電線などから火花が散って出火したり、壊れた照明器具が発熱して出火するものを「通電火災」と言っています。
通電火災を防ぐためにも、大きな揺れがおさまったら必ず電気ブレーカーを落とすようにしましょう。
また、避難する場合も電気ブレーカーは落としてから避難してください。