ビルが火事になった場合の逃げ方を覚えておこう

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マンションやホテル、デパートやオフィスなどのビルで火災が発生した時、逃げ方によっては非常に危険な状況に陥ります。いざという時のために、ビル火災の煙の怖さや逃げ方について覚えておきましょう。

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ビル火災が発生した時の逃げ方

ビルで火災が発生した場合、どう逃げたらよいかのポイントとして、次のようなことがあげられます。

煙や炎が見えないうちに逃げる

ビルの一部で火災が発生したとき、他の階にいた場合は炎も煙も見えないのが普通です。しかし、見えないからといって悠長に構えていては、逃げるタイミングを失ってしまいます。

ビル火災で怖いのは、炎よりも煙のほうです。煙には不完全燃焼による一酸化炭素が含まれていますが、この一酸化炭素が血液中のヘモグロビンと結合すると、体に酸素が行かなくなり、呼吸困難を起こし意識を失ってしまうからです。

さらに、煙が拡がる速度は想像以上に速く、縦方向には人間が歩く速度の10倍以上の速さで駆け上がって来ると言われます。

火災報知機や火災警報器は、まれに誤作動を起こすこともありますが、ともかく火災が発生したら避難を開始することが先決です。

階下へ逃げる

高層ビルで下の階が燃えている場合、恐怖から上に逃げようとする心理が働きます。しかし、上に逃げる途中で黒い煙に巻かれてしまった場合、ほとんど助かりません。

一酸化炭素中毒を起こして意識を失ったり、熱い煙を吸い込んで気道や肺が火傷すると呼吸困難に陥り、倒れてしまう可能性が高いからです。

煙の速度は、垂直方向に毎秒3mから5m、水平方向に毎秒0.5mから1mと言われ、想像以上の速さで追いかけてきます。

そのため、ビル火災で逃げる場合は、可能な限り階下へおりて外に出ることを優先します。無理な場合は横へ逃げ非常階段や避難橋を利用して外に出るようにしましょう。

状況により、それも無理な場合は、外の空気が吸えるベランダや屋上に逃げ、救助を待つようにしてください。

出火した部屋のドアを閉める

出火した部屋から逃げる時は、必ずドアを閉めてから逃げるようにします。

窓の隙間や換気口から煙が出てきても、ドアが閉まっていれば一気に出てくることはないので、逃げる余裕ができます。

また、ドアを閉めることにより、多少なりとも延焼をくい止めることができます。

姿勢を低くして脱出する

火災が発生した時の煙の色は、最初は白色ですが徐々に灰色になり、そして黒色へと変化します。白い煙のうちは視界も良く逃げるのも容易ですが、灰色になってくるとだんだん視界が悪くなってきます。

煙は空気よりも軽いため上へ上へと上昇して行きますが、下のほうにはまだ新鮮な空気が残っている可能性があるため、姿勢を低くして逃げたほうが脱出しやすくなります。

煙の色が濃くなって視界もかなり悪くなってきた場合は、床面に腹ばいになり、できるだけ煙の色の薄いところを探しながら脱出を試みてください。

濡らしたハンカチやタオルで口と鼻をおさえる

火災時に発生する煙は、「殺人ガス」のようなものと覚えておいてください。特に黒い煙には大量の一酸化炭素が含まれており、この煙を吸い込むと数分で意識を失い死に至ることもあります。

そのため、火災から避難する際には、いかに煙を吸わないようにするかが最重要になります。ハンカチやタオル、マスクなど、何でもよいので口と鼻をおさえることにより、一酸化炭素の害から少しでも身を守ることができます。

また、可能ならハンカチやタオル、マスクなどを濡らすことにより、煙の熱さを緩和することができます。

ポリ袋を酸素ボンベ代わりに利用する

身近にポリ袋があれば、それを持って避難してください。

避難途中、煙が充満して来るようならポリ袋を口元に当て、この中にきれいな空気を吹き込み、さらにこの中で吸って吐いてを繰り返すことにより、有毒な煙を吸わずに脱出することができます。

人間は吸い込んだ空気中の酸素の約25%を体内に取り入れ、残り75%は吐き出しているので、3分から4分くらいなら、ポリ袋を簡単な酸素ボンベ代わりとして利用することができます。

エレベーターに乗っている時に火災が発生したら

ビル火災で逃げる場合、停電で停止してしまう可能性があるため、エレベーターを使わずに階段を使うのが基本です。

しかし、エレベーターに乗っている時に火災が発生した場合、火災報知機からの信号や管理室等からの指令により、エレベーターは「火災時管制運転」に切り替わり、避難階(通常は建物の一階)まで直行運転します。

その際、「火災です。避難階まで運転します。」「ドアが開いたらお降りください。」などとアナウンスされ、避難階に着いたら自動的に扉が開くので速やかに避難してください。

その後、エレベーターは運転を休止し、扉が閉まります。

ただし、古いタイプのエレベーターは「火災時管制運転」機能がないものもあります。
この場合、火災による停電などでエレベーターが動かなくなってしまう可能性が高く、非常電源(自家発電設備等)を利用するか、非常電話で外部と連絡を取り、救助を待つという方法を取る必要があります。

 

ビル火災はいつどこで発生するか、予測することができません。
命を守るためには、常に非常口や非常階段の場所、避難経路を確認しておくことが大切です。

また、多くのマンションでは、バルコニーからの避難器具として「避難ハッチ・避難はしご」が設置されています。マンションにお住まいの方は、いざという時のために設置されている場所と使い方を確認しておきましょう。

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