つわりは、半数以上の妊婦さんが経験すると言われています。
主な症状は、吐き気、嘔吐、嗜好の変化、眠気、胸やけなどですが、人により症状の出方や症状の強さは異なります。
つわりがなぜ起こるのか原因は不明ですが、一般に妊娠4~6週ぐらいから始まり、8~9週頃にピークとなり、12~16週ぐらいには落ち着いてきます。
つわりの種類と主な症状
つわりの種類と主な症状には、次のようなものがあります。
吐きつわり
最も代表的なつわりの症状としてあげられるのが「吐きつわり」で、1日中、吐き気や嘔吐に悩まされます。
症状が軽い場合は徐々に治まるのを待ちますが、嘔吐の回数が多く症状がひどくなると、体重が落ち、脱水症状や栄養不足、肝機能の低下などを招くこともあるので、早めに病院を受診する必要があります。
食べつわり
空腹になると胃の中がムカムカして気持ち悪くなるため、何かを食べずにいられなくなります。
また、今まで好きだったものが嫌いになってしまったり、ひとつの食べ物に執着してそればかり食べたくなるということもあります。
においつわり
においに対して非常に敏感になり、気分が悪くなったり、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。
ある種の食べ物のにおい、芳香剤、香水、たばこ、歯磨き粉、インスタント食品などのにおいの他、調理中の湯気を不快に感じることもあります。
唾液つわり
唾液がだらだらと過剰に出て来るつわりです。
症状が軽い場合は飲み込むことができますが、飲み込むのが間に合わないほど多く出る場合もあります。
ティッシュやタオルを利用したり、ペットボトルを携帯してそこに唾液を吐くなどの工夫をしている人が多いようです。
眠りつわり
きちんと睡眠をとっているにもかかわらず1日中眠かったり、急激に眠気に襲われることがあります。
対処法としては眠る以外にありませんが、症状がひどい場合は車の運転は避けるようにしましょう。
その他のつわりの症状
つわりの症状は非常に個人差がありますが、頭痛や肩こりがひどくなったり、頻繁に胸焼けや胃痛、便秘や下痢になることがあります。
また、呼吸が苦しくなったり、耳が詰まるような感じがしたり、精神的に不安定になるなどの症状が出ることもあります。
妊娠悪阻(にんしんおそ)について
妊娠悪阻(にんしんおそ)とは、つわりの症状がひどくなり、食べることも水分を摂ることもできず、入院治療が必要になった状態を言います。
1日に何度も激しい吐き気や嘔吐に襲われるため、脱水症状を起こして排尿回数や尿の量が減少したり、食べることができず体重も急激に減少します。
つわりが重症化して、このような状態になったら、母体と赤ちゃんの命にもかかわるため、医師と相談して早めの治療を開始しましょう。