包丁は、しばらく使い続けていると切れ味が悪くなってきます。
砥石で研いで切れ味が復活すればベストですが、慣れない人がやると、よけいに切れなくなってしまうということが起こります。
包丁を砥石で研がなくても切れるようにする方法がいくつかあるので、試してみてください。
包丁を砥石で研がなくても切れるようにするには
包丁を砥石で研がなくても切れるようにするには、次のような方法があります。
皿の裏側でこする
瀬戸物の皿を裏返すと、「糸底」と呼ばれる円形に出っ張った部分があります。この糸底のザラザラした部分に包丁の刃を水平に当てて手前に数回引きます。
次に包丁を裏返し、同じように手前に数回引きます。これだけで切れ味が回復します。
瀬戸物の茶碗やどんぶりの裏でも同様にできますが、安定感からすれば皿がおすすめです。
新聞紙の上で滑らせる
黒1色の、なるべく文字の多い新聞紙を1枚用意します。
新聞紙の上に包丁を寝かせるように持ち、刃とは逆の方向に10回ほど滑らせます。包丁を裏返し、同じように10回ほど滑らせると、切れ味が復活します。
新聞紙のインクに含まれる「カーボン(炭素)」には、研磨剤と似た炭素成分が入っているため、この上で包丁を滑らせることにより、研磨されるからと考えられています。
最後に、刃先に付着した黒インクを水できれいに洗い流しておきましょう。
大根の根っことクレンザーを使う
大根の根っこ(または捨ててしまう部分)の切り口にクレンザーを振ります。
軽く濡らした包丁を平らに置き、刃先の部分をクレンザーのついた大根で磨くと、切れ味が良くなります。
スポンジにクレンザーをつけて磨くこともできますが、大根の水分とクレンザーが溶け合って程よい研ぎ汁になり、効果的に磨けます。
この方法で、包丁についたサビやこびりついた汚れなども落とすことができます。
丸めたアルミホイルを使う
丸めたアルミホイルを包丁で切ることにより、一時的に切れ味が戻ります。
これは、アルミホイルの「構成刃先(こうせいはさき)」という原理を利用したもので、包丁にできた細かいキズに、切るときの摩擦によって生じたアルミの成分が入り込み、修復してくれるというものです。
この方法は、切れなくなったハサミにも使えますが、アルミはいずれ剥落してしまうので、あくまでも一時的な回復法です。