雷が鳴ったらパソコンの電源を落とし、電源コードまたはACケーブルをコンセントから抜いて取り外しましょう。
直接落雷はなくても、「雷サージ」により周辺に過剰な電圧が発生し、パソコンや家電などが壊れてしまうことがあるからです。
「雷サージ」とは何か
「雷サージ」とは、落雷時に瞬間的に発生する異常高電圧や、その影響で一気に流れる大きな電流を指します。
この異常な高電圧(雷サージ)が電線・電話線・アース線・TVアンテナ線などのケーブルをつたって建物内に流れ込むと、エアコンやテレビ、冷蔵庫、電子レンジなどの家電製品が誤作動を起こしたり、最悪の場合壊れてしまう可能性があります。
パソコンも例外ではなく、コンセントやLANケーブルなどをつたって雷サージが流れ込むと壊れてしまう危険性があります。
雷サージの影響は、落雷地点から半径数キロメートルにも及ぶことがあるので、雷鳴が聞こえて来たら早めに電源につながっているすべてのケーブル類を抜いておくほうが安心です。
雷サージからパソコンを守る方法
遠くで雷が鳴りはじめたら、次のような方法でパソコンと周辺機器を守るようにしてください。
パソコンの電源を切る
作業中の方は、ファイルやデータを保存して、デスクトップで利用中のアプリをすべて終了します。
その後、手順に沿って電源を切ってください。(スタンバイではなく、完全に電源をOFFにしてください。)
Windows10の場合は、スタートボタン→電源→シャットダウンの順にクリックすれば、電源を切ることができます。
ノートパソコンの場合は、画面が暗くなって電源ボタンのランプが消えてからディスプレイ画面のフタを閉じるようにしてください。(電源が切れる前にフタをすると、スタンバイやスリープモードになることがあります。)
※雷の音に慌てて、電源ボタンを押してパソコンを強制終了すると、故障や不具合が発生することがあるので、必ず手順に沿ってシャットダウンするようにしましょう。
パソコンや周辺機器の電源ケーブルをコンセントから抜く
パソコンの電源を切るだけでは、雷サージの侵入を防ぐことができません。
電源が入っていなくても、外部につながるコードからパソコンや周辺機器に過剰な電流が流れて来て故障してしまう可能性があるからです。
雷鳴が聴こえたら、早めに電源ケーブルやACケーブルなどをコンセントから抜いておきましょう。
また、プリンタ、スキャナー、外付けハードディスクなどの周辺機器も同様に電源ケーブルをコンセントから抜いておきましょう。
パソコンや通信機器から通信回線ケーブルを抜く
見落としがちですが、モデムやルーターなどの通信機器を経由してパソコンに雷サージが侵入することがあります。
光回線を導入している場合は、モデム/ONU、無線LANルーターなどの通信回線ケーブルを抜いておきましょう。
また、電話線やケーブルTV回線なども抜いておくと安心です。
雷が収まったら
雨が止み雷が収まったら、モデム/ONU、無線LANルーターなどの通信回線ケーブルの電源を入れ、各ランプが正常に点灯しているか確認しましょう。
次にパソコンの電源を入れ、正常に動作するかどうか確認してみてください。
インターネットにつながらない場合は、モデムやルーターの電源をもう一度入れ直してみましょう。
近くで落雷があった場合、接続機器が故障することがあるので、電源を入れ直しても状況が改善しない場合は、プロバイダや機器のメーカーに問い合わせてみてください。
普段から備えよう
突然の雷や、不在時の雷対策としておすすめなのが、「雷サージ保護機能付きの電源タップ」です。
雷サージ保護機能付きの電源タップは、パソコンや家電に過剰な電流が流れるのを防ぐ機能が搭載されています。
完全に雷サージの被害を防げるわけではありませんが、被害にあう確率を下げることができます。
また電源タップには、一つ一つの電源をON・OFFできるスイッチがついているタイプもあるので、使用しない機器はOFFにしておくなど、節電したい方にもおすすめです。
「雷サージ保護機能付きの電源タップ」は、アマゾンや楽天市場などのネット通販で購入することができます。