汗ばむ季節になると、気になるのが汗の臭いです。
自分でもわかるくらい臭うこともありますが、自分にはわからず周囲の人に嫌な思いをさせていることもあります。
「汗臭い人」は、敬遠されがちで、あまり良いイメージを持たれません。
汗の臭い対策をしっかりして、暑い季節を乗り切りましょう。
汗はなぜ臭うのか
汗は、気温が上昇した時や運動した時、風邪をひいて熱がある時などに出ますが、汗をかくと皮膚の上で水分が蒸発する時に熱を奪うので、体温が下がります。
このようにして「体温を一定に保つ」のが汗の役割で、汗自体にはほとんど臭いがありません。
ところが、汗をかいたままにしておくと、汗や皮膚の汚れをエサにして皮膚の雑菌が繁殖し、独特の臭いを発するようになります。
汗の臭い対策
汗の臭いを防ぐ対策として次のようなことがあげられます。
インナーを工夫する
暑い日はインナーなしで過ごしたいところですが、インナーを着ないと汗が直接洋服に付いてしまい、汗染みになったり余計に臭いを発するようになります。
吸水速乾、抗菌防臭効果のある機能性インナーを使用することにより、汗を吸い取りながら雑菌の繁殖を抑え、臭いの発生も抑えることができます。
脇汗パッド付きのインナーもおすすめです。
●「いい快互服ドットコム」で販売している「デオルシャツ」は、下着としてもTシャツとしても着用できます。
通気性の良い衣類を着用する
汗で濡れた衣類をそのまま着用していると、雑菌が繁殖して臭うようになりますが、通気性の良い衣類なら、すぐに乾くので汗の臭いを防ぐことができます。
シルクや綿(コットン)、麻(リネン)など天然素材の衣類なら、サラッとしていて肌にも優しく、涼しく着用することができるのでおすすめです。
また、できるだけ体に密着しないように、ゆとりを持ったデザインを選ぶようにしましょう。
起床後にシャワーを浴びる
睡眠中は大量の汗をかきますが、朝起きた時にサッとシャワーを浴びるようにすると、汗や皮膚表面の皮脂などを洗い流すことができるので、臭いの発生を抑えることができます。
お風呂に入ると汚れは取れますが体が温まってしまうため、すぐに汗をかくなど逆効果になるので、あくまでも短時間のシャワーがおすすめです。
また、シャワーがなかったり、シャワーを浴びる時間がない場合は、着替える前に水で濡らしたタオルで全身を拭くのもおすすめです。
制汗剤(デオドラント)を使用する
発汗と臭いの発生を抑えるために、家を出る前に制汗剤(デオドラント)を使用するのも一つの方法です。
市販の制汗剤には、主に「制汗・殺菌・防臭」の3つの有効成分が含まれていますが、男性向けのものと女性向けのものとでは、配合成分に多少の違いがあります。
皮脂の分泌量が多い男性向けの制汗剤には皮脂吸着成分が配合されていたり、女性向けの制汗剤にはフローラル系の香りがついているものなどが多くあります。
また、制汗剤の種類にはロールオンタイプ、スティックタイプ、ウォータータイプ、スプレータイプなどがあるので、汗の悩みに合わせて使いやすいものを選びましょう。
汗をかいたらすぐに拭く
汗にはもともと臭いがありませんが、時間が経つにつれて雑菌が繁殖して臭いを発するようになります。
そのため、汗をかいたらすぐにハンカチやタオルで拭き取るようにすれば、臭いの発生はかなり抑えることができます。
さらに、水で濡らして硬く絞ったタオルで拭くようにすると効果的ですが、携帯用の汗拭きシートなどを使用するのもおすすめです。
水分を多めに摂る
汗の成分は99%が水分で、残り1%は塩分やミネラル、乳酸・尿素などの老廃物です。
水分を制限すれば、汗がたくさん出るのを抑えることができますが、臭い対策としては逆効果になります。
水分が少ない汗は、ねばねばして蒸発しにくく皮膚表面に留まり、いやな臭いを発生しやすくなります。また、塩分やミネラル分が多く出て行ってしまうほか、体温調節の効率が悪くなるため、熱中症の危険も高くなります。
水分を多めに摂ることにより、サラサラとした蒸発しやすい汗になり、臭いの発生を抑えることができます。
衣服に染み付いた汗は早めに落とす
汗の臭い対策で忘れがちなのが衣服に染み付いた汗です。
繊維の中に入り込んだ菌は、湿気があると繁殖したりカビが発生して独特の臭いを発するようになります。
下着類のほか、汗の染み付いた衣服は、脱いだらすぐに洗うようにしましょう。
スーツなどすぐに洗えないものは、水で濡らして硬く絞ったタオルで汗のついた部分を軽くたたくか、衣類スチーマーをあてておくと臭いの発生を抑えることができます。
●おすすめの衣類スチーマー(アマゾンで2021年09月01日発売)
パナソニック 衣類スチーマー スチーム専用 大容量タイプ ダークグレー NI-GS400-H 新品価格 |
すでに臭いがついてしまった場合は、衣類用の消臭スプレーをかけて、風通しのよいところにかけておきましょう。
●「いい快互服ドットコム」で販売している衣類用消臭スプレー
足と靴を清潔にしておく
汗ばむ季節は、足も汗をかきます。そして密閉された靴の中で雑菌が繁殖し、靴を脱いだ瞬間に臭いを発します。
この足の汗の臭いを防ぐには、足の裏や指の間に溜まった汗を、時折水で濡らして硬く絞ったタオルか、携帯用の汗拭きシートで拭くようにすると効果的です。
また、出かける前に足用の制汗クリームを塗ったり、一日に何度か靴下を履き替えるのもおすすめです。
汗で湿った靴は、翌日は別の靴に履き替えるか、風通しの良い場所に置いてしっかり乾かすようにしましょう。
●「いい快互服ドットコム」で取り扱い中の「デオルソックス」は、長時間はき続けてもニオイを消臭し続けます。
食品による汗の臭い対策
食べ物によって汗の臭いが強く出ることがあります。
特に肉類や揚げ物には、汗の臭いの元となる動物性タンパク質や脂質が多く含まれているため、常在菌が皮脂などを分解するときに発生する汗の臭いもきつくなるので要注意です。
一方、脂質が含まれずビタミン類やミネラル類を多く含んだ緑黄色野菜や果物には、汗の臭いを抑える作用が期待できます。
また、海藻類やキノコ類、根菜類など、食物繊維の多い食品や、豆腐や納豆などの大豆食品、ぬか漬けやヨーグルトなどの発酵食品、梅干し・レモンなどクエン酸の含まれる食品も汗の臭い対策になります。
汗腺を鍛える
皮膚表面に汗を分泌する「汗腺」の機能が弱っていると、塩分濃度が高いネバネバした汗が出るようになり、臭いを発する原因にもなります。
適度の汗をかけるようにすると、汗腺のろ過機能が高まり、蒸発しやすいサラッとした汗が出るようになります。
汗腺を鍛えるには、日ごろからウォーキングやストレッチなどの有酸素運動をしたり、真夏でもクーラーの設定温度を下げ過ぎないようにするほか、お風呂での半身浴なども有効です。
疲れやストレスを溜めない
疲れやストレスが溜まっていると、汗の臭いの中にネギのような臭いや、ツンと鼻をつくアンモニアのような臭いが混じることがあります。
これは、「疲労臭」とか「ストレス臭」と呼ばれるもので、疲労やストレスなどによって血中のアンモニア濃度が高くなるために発生します。
このような臭いを防ぐためには、疲れやストレスを溜めないようにすることが大切です。